「明治の乳酸菌ヨーグルトがカロテノイドと脂溶性ビタミンの吸収を促進!―MeijiのOLL1251株とOLS3290株による研究成果」

  • 明治が保有する乳酸菌により発酵されたヨーグルトがカロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収を促進
  • OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルト50gとカロテノイドの同時摂取が吸収を促進
  • OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルト50gと脂溶性ビタミンの同時摂取も吸収を促進
  • カロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収率向上が健康に有益であると示唆
  • 研究成果は第71回日本栄養改善学会学術総会で発表

当社保有の乳酸菌「Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1251」と「Streptococcus thermophilus OLS3290」により発酵されたヨーグルトがさまざまなカロテノイド、脂溶性ビタミンの吸収を促進~第71回日本栄養改善学会学術総会にて発表~ | 2024年 | プレスリリース・お知らせ | 株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.

当社保有の乳酸菌「Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1251」と「Streptococcus thermophilus OLS3290」により発酵されたヨーグルトがさまざまなカロテノイド、脂溶性ビタミンの吸収を促進~第71回日本栄養改善学会学術総会にて発表~のページです。株式会社 明治は、ヨーグルト・チーズ・牛乳などの乳製品、チョコレート、栄養食品など、おいしさと栄養価値にこだわった商品・サービスを提供しています。

当社保有の乳酸菌「Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1251」と「Streptococcus thermophilus OLS3290」により発酵されたヨーグルトがさまざまなカロテノイド、脂溶性ビタミンの吸収を促進~第71回日本栄養改善学会学術総会にて発表~ 2024/09/17 明治ホールディングス株式会社(代表取締役社長:川村 和夫)と株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)は、当社保有の乳酸菌「Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1251」と「Streptococcus thermophilus OLS3290」(以下、OLL1251株とOLS3290株)により発酵されたヨーグルトが、さまざまなカロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収を促進させることを明らかにし、第71回日本栄養改善学会学術総会(大阪公立大学 杉本キャンパス、2024年9月6日~8日)にて発表しました。 研究成果概要 ・ OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルト50gとカロテノイドの同時摂取は、β-カロテン、リコペンなどのさまざまなカロテノイドの吸収を促進させることが明らかとなりました。 ・ OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルト50gと脂溶性ビタミンの同時摂取は、脂溶性ビタミン(ビタミンE、ビタミンK、ビタミンD)の吸収を促進させることが明らかとなりました。 研究背景と今後の活用 カロテノイドは野菜などに多く含まれ、ヒトの健康に有益な効果をもたらす栄養成分ですが、その吸収率はわずか5~10%程度といわれています。それゆえ、カロテノイドの健康機能を最大化するためには、その吸収率を高めることが重要です。また、脂溶性ビタミンはビタミンA、D、E、Kからなる生体に必須な栄養素であり、その吸収機構はカロテノイドなど他の脂溶性成分と類似していることが知られています。 当社ではこれまでにOLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルト100gと野菜を同時に摂取したとき、野菜由来のカロテノイド(β-カロテン、リコペン、ルテイン)が吸収促進されることを報告しました(Morifuji et al. Am J Clin Nutr 2020)。今回、そのヨーグルトの摂取量を50gに減らしたとき、さまざまなカロテノイドや脂溶性ビタミンについて、吸収促進作用が見られるか検証することを目的にヒトを対象とした試験を実施しました。 今回得られた知見を基に、カロテノイドや脂溶性ビタミンの健康機能を発揮するために重要な役割を果たすOLL1251株とOLS3290株から発酵されたヨーグルトを幅広くお客さまに提供することで、人々の健康維持や増進に貢献してまいります。 【発表の内容】 (演題1) タイトル 健常人において発酵乳(ヨーグルト)は様々なカロテノイドの吸収を促進させる 発表者 佐野 千佳歩1、高橋 沙織1、市川 聡美2、森藤 雅史1 1: 明治ホールディングス株式会社 ウェルネスサイエンスラボ 2: 株式会社 明治 研究本部 背景 カロテノイドの吸収率は5~10%程度であり、カロテノイドの健康機能を最大化するためには、その吸収率を高めることが重要です。先行研究において、OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルト100gと野菜を同時に摂取することにより、野菜に含まれるカロテノイドの吸収を促進させることを報告しました。本試験では、そのヨーグルトの摂取量を50gに減らしたとき、さまざまなカロテノイドの吸収促進作用が見られるか検証することを目的に、2群2期のランダム化クロスオーバー試験※1を実施しました。 方法 健常男性9名を対象とし、研究参加者に、ヨーグルト50gとカロテノイド製剤50g(被験食品)、または水50gとカロテノイド製剤50g(対照食品)を摂取させ、2週間のウォッシュアウト※2後、もう一方の試験食品を摂取させました。ヨーグルトは、脱脂粉乳に乳酸菌スターター(OLL1251株とOLS3290株)を添加し、発酵させました。カロテノイド製剤は水50gに、製剤化されたβ-カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン、クロセチンをそれぞれ5mg混合しました。それぞれの試験食品の摂取前、摂取2、4、6、8時間後に採血を行い、血漿中のトリアシルグリセロールリッチリポ蛋白(TRL)画分※3および全画分におけるカロテノイド濃度を測定しました。 結果 OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトとカロテノイドを同時に摂取することにより、水とカロテノイドの摂取に比べ、TRL画分の血漿β-カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン、総カロテノイド、および全画分の血漿クロセチンの血中濃度上昇曲線下面積(iAUC)※4が有意に高値となりました。 考察・結論 OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトとの同時摂取により、50gに摂取量を減らしたときも、100gで実施したときと同様に、さまざまなカロテノイドの吸収が促進することが明らかとなりました。本知見より、OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトは、カロテノイドの健康機能を発揮するために重要な役割を果たし、ヒトの健康の維持や増進に寄与することが期待されます。 図1:カロテノイドの血中濃度上昇曲線下面積(iAUC) 平均値+標準誤差 (N = 9) P < 0.05で有意差あり (演題2) タイトル 健常人において発酵乳(ヨーグルト)は脂溶性ビタミンの吸収を促進させる 発表者 森藤 雅史1、佐野 千佳歩1、高橋 沙織1、市川 聡美2 1: 明治ホールディングス株式会社 ウェルネスサイエンスラボ 2: 株式会社 明治 研究本部 背景 脂溶性ビタミンはビタミンA、D、E、Kからなる生体に必須な栄養素であり、その吸収機構はカロテノイドなど他の脂溶性成分と類似しています。本試験では、カロテノイドと類似した吸収機構を持つ脂溶性ビタミンについても、OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトとの同時摂取により同様の吸収促進作用が見られるか検証することを目的に、2群2期のランダム化クロスオーバー試験を実施しました。 方法 健常男性10名を対象とし、研究参加者に、ヨーグルト50gと脂溶性ビタミン溶液50g(被験食品)、または水50gと脂溶性ビタミン溶液50g(対照食品)を摂取させ、2週間のウォッシュアウト後、もう一方の試験食品を摂取させました。ヨーグルトは、脱脂粉乳に乳酸菌スターター(OLL1251株とOLS3290株)を添加し、発酵させました。脂溶性ビタミン溶液は水50gに、製剤化されたビタミンE 98.8mg、ビタミンK (メナキノン-7)1.8mg、ビタミンD 14.6µgを混合しました。それぞれの試験食品の摂取前、摂取2、4、6、8時間後に採血を行い、血漿中のトリアシルグリセロールリッチリポ蛋白(TRL)画分および全画分における脂溶性ビタミン濃度を測定しました。 結果 OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトと脂溶性ビタミンを同時に摂取することにより、水と脂溶性ビタミンの摂取に比べ、TRL画分の血漿α-トコフェロール、および全画分の血漿メナキノン-7、25ヒドロキシビタミンD3の血中濃度上昇曲線下面積(iAUC)が有意に高値となりました。 考察・結論 OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトが、カロテノイドのみならず、脂溶性ビタミンの吸収も促進することが明らかとなりました。本知見は、効率的に脂溶性ビタミンを摂取する新たな食事手段の提案につながり、OLL1251株とOLS3290株により発酵されたヨーグルトとの同時摂取は、脂溶性ビタミンが欠乏することによる栄養不足の改善が期待されます。 図2:脂溶性ビタミンの血中濃度上昇曲線下面積(iAUC) 平均値+標準誤差(N = 10) P < 0.05で有意差あり ※1 ランダム化クロスオーバー試験:試験参加者をランダムに2群に分け、それぞれの群に被験食品と対照食品を、順番を決めて摂取させる方法です。 ※2 ウォッシュアウト:試験食品の摂取と次の試験食品の摂取の間に設けられる介入のない期間を示します。この期間は、はじめの介入の効果が次の介入に影響を及ぼすのを防ぐために設定されます。 ※3 トリアシルグリセロールリッチリポ蛋白(TRL)画分:トリアシルグリセロール(中性脂肪)を多く含む超低比重の血漿画分。本画分のカロテノイド濃度(ルテインなどのキサントフィルは除く)は、食事由来の濃度を反映するといわれています。 ※4 血中濃度上昇曲線下面積(iAUC):Incremental Area Under the Curveの略で、血中濃度の増加量の面積を表しています。血中濃度の上昇を比較する指標として使用されており、iAUCが高いということは、物質の吸収が促進されたことを示しています。 シェア

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ソース:https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/0917_02/index.html?link=rss

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